地域:三条市
二世帯住宅のいくつかの考え方
一緒に暮らす安心と、別々に暮らす自由。もともと旦那さんのご両親と同居していたお家を取り壊し、新しい2世帯住宅を建てました。
オトナの人数が増えた分、建築資金にゆとりを持てるのは、二世帯住宅の良いところ。単独世帯で建てるより、広さ・こだわり・素敵なインテリアなどを追求できる、なんてのもよくある話です。
良い面に目を向けることは大切。しかし、おうち時間が増えているいまの時代、一緒に暮らすご家族との関わりが深くなる分、改めて、「個々のここちよさ」について考えることは、ここちよい暮らしにおいてとても大切とグリーンスタイルは考えます。
この建替えを期に改めて、「一緒にするコト」と、「別々にするコト」ご家族とグリーンスタイルの設計士とで、話し合いながら進めた2世帯住宅のお家づくりをご紹介いたします。
完全分離の2世帯住宅
主な分離箇所
- 玄関・水廻り・LDK・階段・給湯器・分電盤・外水栓・水道メーターなど
同居するご家族
- 親世帯:ご夫婦のみ、子世帯:息子さん夫婦+子2人
2つの世帯が入るお家
- 延床面積:58.80坪(2階建)
駐車スペース
- カーポート:4台分+来客用:1台分
2世帯住宅。同居する場合の悩み。
2世帯住宅。ご同居を続けるにあたって悩みは…?
家族での生活って、ケンカしたり、笑ったり。助け合い、支えあって、暮らしていく。日々の小さな出来事の連続です。
2つの世帯が一緒に暮らすのですから、嫁姑やの関係や、子育て孫育て、そして、介護といった人間関係など、家族全員が歳月を重ねていけばその状況も関係性も変化していきます。当然、その変化に対応するためにいろいろと悩んでしまうのは当然のことです。
そこに家づくりが加われば、住宅ローンや税金といった建物と土地にかかってくるお金についても一緒に悩む必要があります。
そこで、2世帯住宅の建物や工事に着目し、グリーンスタイルがこのご家族に2つの世帯が同居するためにご提案したのは3つの工夫です。
(工夫1)リラックスとプライバシーを大切にすること。
「お家はリラックスするところ」でありたいですね。疲れた日には時間を気にせずお風呂に入ったり、休日は読書しながらソファでうたた寝。ガーデニングにDIY、朝晩に筋トレに励むなんてのも。ここちよさは人それぞれ。だからこそ、プライバシーは大切に。
夫婦、親子では気にならなくても、義両親に見られるのは恥ずかしい、気を使うってこと、あります。
同居で気になるって実はそんなこと。我慢せず、なかよしでも、やっぱり礼儀あり。単世帯住宅でも、2世帯住宅でも、好きなように過ごしてこそのここちよいお家です。これが、実現できれば、2世帯住宅の問題を半分はクリアしている、なんて言っても過言ではないのでは。
(工夫2)生活パターンや将来にも合わせた間取り
そもそも世代が違えば、生活パターンが違ます。仕事や学校、習い事の時間を軸とする暮らし方と、リタイア後のゆとりある時間を軸とする暮らし方。
就寝時間が異なれば、起床時間も異なります。これらをすり合わせようとしても難しく、毎日のストレスの原因となってしまうことも。親世帯の就寝時間に、子世帯はTVを見たり、入浴したり。生活音が気になってしまう...。よく耳にするお話しです。
こちらのお家は完全分離型と言っても繋がっている1つの建物。それぞれの生活パターンを尊重し、将来を見据えることができたなら、悩みや不安なく、ここちよい毎日をおくれるはず。
グリーンスタイルでは、事前に2つの世帯の生活パターンについてお話しをお伺いし、ご家族にとってどのような2世帯住宅がおススメかを一緒に考えます。
世帯を1階、2階の上下で分けるのか、フロアをまたいだ左右で分けるのか。
または、敷地内同居といって「1つの敷地に2つのお家を建てる」なんて選択肢も。
敷地条件、ご予算、そしてご家族のご要望を踏まえた2世帯住宅をご提案します。
分ける分けない? ガス・電気・水道。毎月の公共料金の支払い。
目には見えない気持ちの問題をクリアしても、毎月の目に見えるお金の問題は、やっぱり気になります。
1つの建物、2つの世帯。ガス、電気、水道の料金の支払いは?
初めに、負担する割合を決めておく方法もありますが、使用するときに気を遣ってしまう。もうちょっと考えてほしいな!なんてモヤモヤと思うデメリットも。ちょっとストレスです。
最も気を使わない方法は、自分たちが使った分だけ、自分たちで支払うこと。2つの世帯の公共料金を別々に支払う方法があります。
< 水道 >
基本、1つの宅地に1つの水道管が引き込まれています。引込管は量水器(水道メーター)に接続、ここで使用量を測り水道料金が決まります。
1つの敷地に2つの世帯が暮らす2世帯住宅で、世帯毎に使用量を測る方法は2つあります。
1つは、新規で水道管を引き込む方法。ラインが別ですから、当然、料金は別々。明快です。しかし、一から工事をするわけですから、引込工事費用一式がかかります。費用は、状況によって異なり、数十万~100万円なんてことも。また、大きな工事がプラスされますので、ゆとりを持った工事期間が必要ですね。そして、毎月の基本料金の支払いはもちろん、自治体によっては加入金も必要になるようです。
もう1つは、子メーターを設置する方法。アパートなどの集合住宅でよく使用されている方法です。1つの引込管・メーターの先に子メーターを付け、各世帯で使用した分を管理します。子メーターの設置は大体数万円程度です。毎月の基本料金は1件分で済むため、2つの世帯で折半できるもの魅力です。しかし、1本の引き込み管に対して、2世帯ですと水廻り(蛇口)の数が増えるため、メーターに接続している水道管の口径を大きくしなければならない場合もあります。口径が大きくなると基本料金は上がります。また、水道料は使用した全体量から単価が変わる(上がる)従量制で出されますので、2世帯分が合算された量が単価となり、単世帯と比べ、割高になることも。
< 電気 >
新築住宅の工事の際に、電気料金のメーターを分ける工事を行うことは比較的簡単です。分電盤やメーターなどの追加機器と工事費で10-20万円くらい。ただ、水道と異なり、メーター毎の契約となるため、それぞれに基本料金がかかります。
逆に、電気料金を世帯毎に分けずに2世帯分の電気料金をまとめて支払うとすると、契約容量(アンペア数)が上がり、基本料金そのものが上がります。また、大手電力会社で昔からある従量電灯プランについて。使用電力量は使用量に応じて3段階で単価が変わる(上がる)ため、使用料が割高になる傾向にあります。
< ガス >
都市ガスについてです。水道と同様、新規で配管を引き込む方法と子メーターを付ける方法があります。
新規の引込工事で数十万円、また基本料金はもちろんそれぞれにかかります。子メーターを設置する方法では、費用は大体5-20万円くらいです。また、水道と異なる点もあります。使用料が多いほど、基本料金が上がりますが、単価は下がります(2022.01時点の新潟県内の大手ガス会社より)。
それぞれの世帯の毎月の各使用量、また敷地条件やエリアにより、おすすめする方法は異なります。冷暖房、洗濯乾燥機の種類によっても、変わってきますよね。「どれを選べばいいかわからない」なんて悩まれれる必要はありません。難しいことは経験と実績をもつグリーンスタイルの設計士が承りますので、まずは、お気軽にご家族の暮らしのこと、お聞かせてください。
グリーンスタイルが建てる完全分離型2世帯住宅の魅力。
ケンカしたり、笑ったり。助け合い、支えあって、暮らしていく。これらが1つのお家で両立出来たら。2つの家族とのつながりは、きっとより深まり、単独世帯のお家より魅力的なお家になるはずです。
完全分離型だから、リラックスできる。
玄関、リビング、ダイニング、キッチン、お風呂、洗面、寝室、収納。家の基本的な機能は区切り、別々にしました。
洗面室でゆっくりケアしたいときもあるし、お風呂上りはラクな格好していたいとか。
リビングでゴロゴロしたいときもあるし、これはここに片付けたいとか。
洗濯物は洗ってもらうのは恥ずかしいとか。
世代が違えば、暮らしかたも違う。ご家族でお互いを認め合い、話し合いをしながら基本的に家を2つに区切る間取りをご提案しています。
リラックスの共通点。ここちよさの追求。
リビング隣に和室と仏間。
実家に帰って来たような、なるべく馴染みやすく、どことなく懐かしいほっとする空間に。テレビと電話を置くカウンターは造作を施しスッキリとした空間にしています。
広々としたLDK。連続して3.5m になる大きな2つの窓でより解放的でのびやかな空間に。
おしゃれ奥さんのために、シューズクロークには棚をたくさん、パントリーは大きめに。
世帯間にも、夫婦間にも、プライバシーを。
親世帯の2階居室は、畳敷きの和室とフローリング敷きの洋室をご用意。
夫婦それぞれお好きなように。なかよしだけど別々に眠る。それぞれのこれからの生活とそれぞれの趣味を想定したライフスタイルです。
子世帯の主寝室には、スキップ・フロアを取り入れました。
ドア~ベッドスペース~小屋裏収納。
高さのリズムをつけて、空間を楽しむ工夫を施しています。さらに、ベッドスペースにつけた3段の差は、室内を見えにくくするから、急にドアを開けられた時も、プライバシーを守ります。
秘密の階段。
謎の扉と隠れた階段。その上には秘密の小さなお部屋が…。
ちょっと、忍者屋敷みたいで面白い場所がありますよ。(詳しくは設計士までお問合せください!詳細な写真をご用意しております。)
一緒に暮らす。思いやる。
晴れた日に洗濯を干すベランダ、あると便利な2階のトイレは一緒に使う。
「ここは一緒でいいんじゃない?」
「雨が降ったら、気づいたほうが取り込めるしね」
いままでも一緒に暮らしてきた分、息もぴったり。
互いに思いやること。一緒に暮らすってこういうことなんですよね。
結局、いっしょ。家づくりで気づいた共通点。
両世帯ともリビングは南向き。やっぱりリビング・ダイニングは明るくしたい!
大きな窓を取り付けて、光を取り込み、風を動かす。
コンロ脇にパントリー、洗面室と浴室に真っ直ぐ行けるプランを採用。
この配置が使いやすい!
ひたすら家事動線にこだわったら、それぞれの奥さま、おんなじ動線。
いわゆる、嫁・姑なわけですが、やっぱり親子なんだなって、内緒で思わず微笑んだ設計士でした。
変化する暮らし。将来。
この大きなお家を将来はどう使っていくかを話し合う。
いまはお父さんの仕事部屋、将来はお孫さんの部屋にできるように。未来を見据えた家づくり。
長くずっと暮らすこの家だから、使い方は変わっていきます。その時の暮らしやすさまで考えてご提案。
だから、将来的にも活躍する収納スペースをご提案。子ども部屋として使うときにハンガーパイプや枕棚を取り付けられるように準備しています。
暮らしてみて。ご感想をいただきました。
一緒で使うところ、別々につかうところ。なかよく、新しいお家で同居をするために改めて家族と、そしてグリーンスタイルの設計士を交えて、たくさん話し合いをしました。
いまは親世帯と子世帯で。将来は、子世帯と孫世帯での2世帯暮らしになるかもしれない。そんな先も見据えて、完全分離型の2世帯住宅に決めました。
日の当たり方や、風の通り抜けを大事にしていると話されていたグリーンスタイルのお家らしく、2つの世帯のリビング・ダイニングはともに、明るく快適です。
完全分離型の2世帯住宅では、家族が集まったり、別々に過ごしたり、ほどよい距離感をもってラクラク暮らしています。グリーンスタイルが大事にしている「ここちよさ」って、これなのかなって感じています。
お家に込めた思いは、コチラから>>「街なか。なかよし。2世帯住宅。」
ギャラリー
2つの「暮らし」「ここちよさ」。
暮らす家族がたくさんだから、様々なご要望をいただきました。みんなの希望を詰め込んだ魅力あふれるグリーンスタイルの2世帯住宅。
完成見学会を行わせていただいた際の動画もご覧ください。
その他のタイプの2世帯住宅の完成見学会の様子です。
水まわり共用 混合型2世帯住宅
上下階セパレート 子世帯小さいキッチン2世帯住宅
親の土地に家を敷地内建築
Produced by TSUYOSHI ASANO 朝野 剛
GREEN STYLE Principal Architect / 朝野 剛
出身地 / 富山県
趣味・特技 / 山登り
資格/1級建築士
得意分野 / 狭小住宅、スキップフロア、吹抜、アーチや木のデザイン…and MORE>>
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