地域:長岡市
4世代が、それぞれここちよく暮らせる家
思い出の詰まったご実家を建て替えて、新築住宅を建築させていただきました。
お嬢さんご夫婦とそのお子さま、そして、親、祖母の4世代。
これから、なかよく、ここちよく暮らすお家にて、開催する見学会。
欄間、障子、落し掛け。思い出の和の趣きをリフォームし、再活用。ステキなお庭は、そのままに。お庭を中心としたプランニングを展開。暮らしの中で庭を愛で、その美しさに思いを馳せる。自由設計の注文住宅だからできること。さらに、ご主人の事務スペースも設けています。
新しさと古の趣を家に上手く取り入れ、幅広い世代がなかよく、ここちよく暮らすお家をご紹介します。
ハウススペック
土地面積:86.89坪 (287.24㎡)
延床面積:41.15坪 (136.04㎡)
コンセプト
4世代、2世帯で暮らす新築住宅を建て替えようと決めたけど、
「生活時間」「世代・年代の差」「こだわりたい事」はそれぞれ。そして家族同士を思うこと。
考えるべきことは、たくさんありました。新潟県内でよくある2世帯同居の家づくり。ご家族がこだわったところ、グリーンスタイルがご家族とお話ししたことを元にご提案したこと。じっくりとご紹介いたします。
スペースを分けない2世帯住宅
リビングの腰かけベンチ
リビングと小上がりのタタミコーナーの間に設けた 3.5 mのベンチ。大人やお子さまはもちろん、長時間の座卓が厳しい 90才のおばあ様にも優しい設計。お気に入りの座布団を引いて腰かける。ひ孫と並び、絵本を楽しむ。読んであげたり、もらったり。ゆったりとここちよい時間を過ごすことが幸せをもたらしてくれる。これが多世代同居のいいところ。2世帯住宅の魅力のひとつ。
このベンチは、テレビボードとL型に同じ高さで繋げています。お子さま達が、ベンチの上を賑やかにと元気よく、かけて回るこえが響くだろうって、グリーンスタイルの設計士とご家族で、一緒に賑やかで楽しい毎日を想像しながら、プランニングしました。
元気に遊んだ後は、おもちゃや絵本をお片付け。30㎝上げたタタミの下に引き出しを3つ、用意しました。明日も元気に遊べるように。整理整頓。
6人の食卓はより広く
11帖のダイニング。6人掛けのダイニングテーブルで囲む食卓。窮屈さを感じないような空間をつくるのが、大きな窓の向こうに設けたアウトドア・リビング。ウッドデッキにダイニングをより広く明るく感じさせる役割を担わせました。
リビングともL字につながるウッドデッキは、以前からあるお庭を眺められるところです。ここは、ちょうど南側。夏の東が強いときは、建物の外壁に付けた、フックに日除けのタープを取り付けて。暑さを和らげることで、暮らしに心地よさをもたらします。心地よさをつくり出せるのは、グリーンスタイルが敷地環境調査を徹底して行っているから。ダイニングでここちよく、家族そろって、そうめんをすする夏。あつあつお鍋を囲う冬。6人の食卓は、いつも賑やかに、楽しく、ここちよく。
建て替え。そのままのモノ。リフォームし活かすモノ。
新築住宅への建て替えやリフォームでは、ご家族のお話しをお聞きし、お気持ちを汲み取り、提案することが大切。グリーンスタイルは強く考えています。
長く暮らした、思い出の詰まったお家を解体することは寂しさを感じるもの。加えて先代から住み継がれた思いを感じ、後ろ髪を引かれる思いがあることも当然です。
グリーンスタイルでは、お打ち合わせ中はもちろん、ご家族との何気ないおしゃべり、会話からもそのお気持ちを感じ取り、カタチを変えずに残すモノ、リフォームして活かすモノを一緒に考え、新しい暮らしを心地よく始めていただけるご提案をしています。
そのままの形で残すモノ。
今回、そのまま残すモノは、代々引き継がれてきた立派なお庭です。お手入れされた低木、風情ある置石は、ご家族の思い出、お家のシンボルでもあります。90才のおばあ様も慣れ親しみ、お気に入りのこちらのお庭。子、孫、そして、ひ孫へと残し、さらにその美しさを活かすこと。そこに、グリーンスタイルが徹底して行っている敷地環境調査を組み合わせてプランニングすることで、ここちよい暮らしをご提案しようと考えました。
リフォームして活かすモノ。
玄関とタタミコーナー、和の趣を強める素材として。以前のお住まいの床の間で使用していた障子や落とし掛け、欄間をリフォームし、装飾として活用し、新しい暮らしにここちよさとして活かします。これは、自由設計の注文住宅だからできること。
思い出がたくさん残っているモノを、建て替えで全てを無くしてしまうのは、ご家族のここちよさを減らしてしまうのではないか。グリーンスタイルの設計士は考えました。でも、そのまま使うには、新しいお家のテイストやサイズが合わない。だから、リフォームして装飾として活かそう!と。
ご家族が「ただいま」と帰って来た時に玄関で、畳コーナーでのんびり寛いでるときに。
ご家族がここちよさを感じるための装飾は立派な機能を持ったデザインです。ご家族の新しい心地よい暮らしに住んですぐに、懐かしさとともに生活に溶け込みます。
4世代。ここちよく暮らすため。
ただいま動線
4世代が暮らすお家。将来を見越して、道路に面して、最大で5台分の駐車スペースを確保しています。車社会の長岡市では、暮らす上でとても大事なこと。ワイドな駐車スペースに呼応して、玄関へのアプローチを左右2方向に設けました。回り込むことがないので、「行ってきます」も「ただいま」も、スマートに、スムーズに。
帰宅時は、シューズクロークのハンガーパイプにコートをかけて。扉を触らず、洗面化粧台まで行けるのも特徴的な動線です。多世帯同居では、衛生面など気をつけなくてはいけないこともたくさんあります。
買い物荷物がたくさんのときは、玄関ホールから直接、パントリーに。買ったものを棚や冷蔵庫にすぐ納められるって、ママがすっごく助かる動線です。そして、「夏場のアイス」には、もってこいですよね!
おばあ様の動線
90歳のおばあ様も、お元気に一緒に暮らします。それでも、なるべくご負担をかけないように。1階の間取りにはひと工夫しています。寝室の近くにトイレを設置し、ドアの脇には、洗面化粧台。その先に、お風呂やキッチン。暮らしやすさが増すようにと、水廻りをおばあ様のお部屋の近くに配置しています。
加えて、お部屋のまっすぐ先には、リビングを配置。歩きやすさを考えて、よく通る順路は極力ストレートにおさめるようプランニングしました。4世代が長くみんなで暮らすお家ですから、おばあ様の動線は、他の家族も将来もここちよく暮らしつづけられる動線です。
お仕事動線
こちらのお家は、自営業のご主人の事務スペースも兼ねています。階段を挟んで、主寝室とは逆方向に事務室を配置。お外でのお仕事の多いご主人の帰宅が遅くなり、事務作業をしたいとき。寝ている家族を起こさないようにしたい、パパ目線での配慮です。
また、年々溜まる事務書類の「保管場所」が欲しいとのご要望。
事務室はちゃんとあるのだから、ならば…と、グリーンスタイルは、書斎や納戸のような、普通に天井高さのあるお部屋ではなく、あえて天井の低い小屋裏収納でご提案しています。(理由は、見学会のときに設計士にご確認ください!)
4世代が暮らす2世帯住宅で、事務室も併設。ギュッ!と詰まっているけど、広々したお家です。
広々の理由は、落ち着きあるインテリア。
リビングは勾配天井を採用しています。空間を広げるのはもちろん、構造の梁を現すことで「和」のテイストを強めています。先ほど、ご紹介しましたリフォームの障子なども、和の装飾として、デザインに富みながら、落ち着きをあらわし、横に伸びる広い空間と重厚感は、機能的デザインのなすものです。
外観もどっしりと幅広の構え。幅 13 mの建物に取り入れたブラックパールの外壁色は、陽の当たり具合で色合いの変わりを楽しめます。四季の移ろいを楽しむ和の心のように、日々の暮らしを和やかにしてくれることでしょう。
また、玄関前の縦格子の目隠しは、和の趣を強調するアクセントとなりつつ、冬の季節の北風を和らげる機能的なデザインです。
ギャラリー
Produced by TOORU TAKAHASHI 髙橋 徹
GREEN STYLE Principal Architect / 髙橋 徹
出身地 / 新潟県長岡市
趣味・特技 / 仲間との時間を大切にする。ガチャガチャの小物集め(特に自動車!)、長岡の花火
資格/2級建築士
得意分野 / 2世帯住宅、和モダンのデザイン、木の特性を活かす…and MORE>>