地域：十日町
のどかな田園風景を楽しむモノに変える家
一階部分はガレージ。ほぼ、三階建ての高さまで上がる大きな家。
十日町という豪雪地帯では主流の建築方式である「高床式」の家です。
風光明媚というわけではないですが、この家にはのどかな田園風景を楽しむ工夫が随所に施されました。それは、玄関扉を開けた瞬間から。
玄関ホールから始まる、家の時間を楽しむ空間
三階の高さ分まで吹き抜ける玄関ホールの階段は、各階に設けた窓からの光が差し込みます。
この明るいホールは、もはや「ホール」という、各部屋にアプローチするための機能以上に「ここにも居たい」と感じさせる機能を備えるデザイン。
向こうを透かす階段、控えめな手すりのスリットは下階までしっかりと光を届け、開放感を阻害しません。細かい工夫では踏み板の側面（小口）を明るい色にすることで、階段を薄く感じさせ空間を大きく作り上げています。（慣れるまではちょっと怖いのと、お子様が小さいうちはネットを張って安全性を優先しています）
デッキがつくる贅沢な時間
田園風景を眺めるデッキ。季節によって色を変える田んぼ。春は土の色が水に満たされ、雨が沢山の波紋を放つ。田植えとともに黄緑に満たされ、濃い緑へと変わる。夏は風になびく稲が波になり、秋には黄金色に。冬は水墨画のようなモノクロームの世界に。変わる景色を楽しみます。しかも農作業をするわけではないので、ただひたすらに楽しむだけです。
このデッキがつくる景色を楽しむ瞬間は、テレワークの日のコーヒータイムの10分でも。大げさではない休日のランチでも。
日常的に目や心を休める場所になります。寒い日も、暑い日もあるでしょう。ほんの数分の外気との接触はずっと家にいるライフスタイルの中でも大切です。
デッキからの眺望は、格別です。田園風景。その向こうの山々。
手前は、お母様がお手入れをするお庭。
こうやってお気に入りのお庭をお手入れする時間は、家で過ごすことが多くなった引退後にはとても大切な時間になります。
室内での時間はさらに豊かに
先のデッキを包含したLDK。比較的大きなお家ですが、このLDKに更に広さを感じさせる工夫が天井の梁にあります。窓の方向に向かって複数の梁を見せることで、窓に向かってまっすぐに奥行と広さを感じさせる空間を作っています。こういった連続面はデッキまで続き、面積以上に広さを感じさせるのです。
景色を取り込む。光を取り入れる。風を導く。
そして、室内を広く演出する。
全ては目的を持ったデザイン。これが敷地調査を徹底し、室内空間を「なんか、いいよね。」って感じさせるグリーンスタイルの得意技です。
取り込まれた景色の中で過ごす豊かな時間は、お子様の成長に。お母様の毎日の家での過ごし方に。
ご夫妻の仕事終わりの時間と、週末に。
家で過ごすことの多い今だからこそ必要な時間を過ごせることでしょう。
構造面の工夫
高床式のインナーガレーに加え、大きな空間を実現したこちらの建物の柱の組み上げかたは、一般的な住宅の木造軸組み工法ではなく、凝った構造（ラーメン構造）採用することで開放的な大きい空間を実現します。
グリーンスタイルを支えるダイエープロビスは大規模建築も行います。そこで培った技術は少し特殊な建物でも実現してしまいます。
