設計士
中村 可奈美Kanami Nakamura
出身地:新潟県長岡市
設計士
出身地:新潟県長岡市
好きなバンドのライブに行き、元気をもらっています。
中学1年生のころから集めたTシャツ、タオル、ラバーバンドの収納を今度見直そうと思っています。
古着は今ではあまりない色、デザイン、素材感が好きです。
古着屋も雑貨屋も、気に入るものに出会えた瞬間は運命を感じます。
お店の雰囲気、服や物を眺める・探す時間も楽しいです。
仕事ではパンプスなので履けませんが、普段はコーディネートのワンポイントとして取り入れることが好きです。
足首丈がベストです。三つ折りに畳んで色順に収納すると我ながらいい眺めです。
髪型を変えるのが好きというのもありますが、美容室にいるだけで癒しです。
BGM、インテリア、置いてある雑誌、匂い、鏡台のデザイン、クッションやひざ掛けの質感……そう頻繁に行く場所ではないからこそ、髪を切るだけではなく“特別な時間”にしています。
シンプルでも、例えば木×コンクリートの素材感の組み合わせでアクセントにする、こだわりの照明をつけるなど、一点ポイントがあるとさらに好きです。
足し引きを意識しつつ将来どんな家具を置き、どんな過ごし方をするのかを考え、暮らしていくうちに自然と彩られていく空間を目指しています。
自然が感じられるとほっとします。
私が小さい頃、春~秋は畑で野菜の収穫、水遊び、窓を開けて風を感じながら読書をしたり天気の良い日は布団を屋根に干してその上でお昼寝したりしていました。
冬は家の前でかまくらや雪だるま、滑り台を作り、夕方になって窓から母が顔を出し「もう家の中に入りな」と言われることも……。
自然を感じながら過ごすということはとても気持ちよく、私の軸となり、
その地域と住まいとともに過ごしたかけがえのない思い出です。
直接触れ合わなくても、日常のなかで日差しや風、窓から見える景色によって自然を感じ心地よく過ごせるようなお住まいを考えていきます。
私は建築と“出会う”という場面はありませんでした。
というのも、祖父も父も一級建築士で工務店を営んでおり、身近に建築があったからです。
実家は高床式で、車庫スペースの奥に事務所となる部屋があります。
そこに面するように裏の敷地には工場(こうば)があり、姉とよく遊び場にしていました。
木材が大量にあり、工具もたくさん。今でも入るとワクワクします。
10時と15時の休憩用に置いてあるお菓子もこっそり食べていました(今でも少しつまみます)。
成長するにつれて「お父さんは家をつくっている」という認識を持ち、通りがかった現場を覗いたり、事務所でお客さんと打合せしているところにお茶を運んだりしました。
現場から帰ってきた父は、忙しくなると夜遅くまで工場で作業し、事務所で書類と睨み合い、当時の私はなんだか大変なことしてるなあ、とぼんやり思っていました。
今思えば、父は一人でお客様と打合せし、図面を描き、お金の計算も事務手続きも行い、現場監督もしながら一人の大工として家を建てていた……なんて凄いことをしていたのかと本当に頭が上がりません。
そんな工務店の家ですが、自分の部屋にドアはありませんでした。
小学生になるとドアがほしくて父にお願いし、メーカーのカタログを渡されました。
とても悩みながら1枚1枚ページを捲ったことを覚えています。
その時初めて家、そして部屋について真剣に考えました。
白い壁紙だから、白いドアがいいのかな。他の部屋のドアとぶつかるから開くドアはつけられないのか。
当時の私には難しかったのですが、とても楽しかったです。
そのころから部屋の模様替えをしてみては使い心地がどうのこうのとこだわり始めたと思います。
家族と“建物探訪”を観ながら感想を言い合い始めたのも同じ時期です。
デザインに凝ったお住まいも素敵ですが、使いやすさは居心地のいい空間に繋がると考えています。
お住まいづくりはお客様のイメージや普段のライフスタイルなど、たくさんお話をお伺いし、少しずつ形にしていきます。
様々なお話をしていきながら、一緒に考え、一緒に色々なものを見て、お客様の考えられていることや感じられていることを知り、よりよいお住まいにしていきたいです。
「丁寧な暮らし」「上質な暮らし」……ちょっと憧れます。
ずーっときっちり過ごせる方もいらっしゃれば、
それは少し頑張らなきゃなぁという方(私です)もいらっしゃると思います。
人それぞれの価値観はありますが、
背伸びをしなくてもふとした瞬間に、いいな、と思えるような
いつもの何気ない日常の場面で愉しさを感じて頂けるような
そんなお住まいをつくりたいです。